歯を失ったときの治療方法の選択肢のひとつにインプラント治療があげられます。インプラント治療は、顎の骨にインプラント体と呼ばれるものを埋め込み、その上に被せ物をする治療方法です。インプラント治療後は、歯科医院でメンテナンスを受け、良い状態を維持していきます。しかし、このメンテナンスを怠ってしまうと、インプラント周囲炎などトラブルの原因になることもあります。今回はインプラント治療後に起こり得るトラブルをお話します。
インプラントでも虫歯になる?
結論から言うとインプラントは虫歯にはなりません。そもそも虫歯とは虫歯菌が糖を原料とし、酸を排出して歯の表面にあるエナメル質を溶かすことによって起こる進行性の病気です。虫歯が進行するとエナメル質の下にある象牙質まで広がり、さらに進行すると神経まで到達して痛みを伴います。これに比べ、インプラントはセラミックなどの人工歯でできていますので、虫歯菌の酸によって溶けることはありません。
インプラント治療後のトラブルとは?
インプラントは虫歯になりませんが、インプラント周囲粘膜炎やインプラント周囲炎になることがあります。インプラント周囲粘膜炎はインプラント周囲の歯茎に炎症が起きた状態で、インプラント周囲炎はインプラント周囲の組織までに進行した状態になります。なお、インプラントを支えている骨にまで進行するとインプラントが脱落してしまうこともあります。これらの原因は次のようなことがあげられます。
➀歯の清掃不良
インプラントはセルフメンテナンスや歯科医院でのメンテナンスは欠かせません。歯の清掃不良で歯茎の腫れや出血があると、インプラント周囲粘膜炎の原因となります。
➁喫煙
喫煙している方はインプラント周囲炎のリスクが高くなります。また顎の骨にインプラントが結合しにくいデメリットもあります。
➂歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりは顎の骨に強い負荷をかけてしまいます。そのため就寝時には、ナイトガードを装着するなどの工夫が必要です。
インプラント治療後にはメンテナンスが必要
インプラント治療を受けた後は歯科医院でのメンテナンスが必要になります。これはとても大切なことで、歯磨きでは落としきれない汚れをプロによる施術でしっかり落とします。歯科医院によって間隔は異なりますが、3~6ヶ月に1回定期的に行うことが多いです。
まとめ
今回はインプラント治療後のトラブルについてお話しました。インプラントは虫歯にはなりませんが、インプラント周囲粘膜炎やインプラント周囲炎になることがあります。これらを予防するためにもセルフメンテナンスや歯科医院でのメンテナンスを怠らないことが大切です。
インプラント治療は専門性が非常に高いので、十分な経験があり、本当にきちんと出来る歯科医師は限られています。当院の院長は、開業して30年以上経った今でも定期的にセミナーなどに参加して研鑽を積んでおり、インプラント治療について豊富な経験と実績がございます。宇部市周辺でインプラント治療の経験が豊富な歯科医師がいる歯医者をお探しの際は、歯科・矯正歯科アールクリニックへお気軽にお問い合わせください。